多汗症治療

日本人の約0.5%の方が多汗症だといわれています。多汗症はれっきとした病気ですから、治療をすればほとんどが、治るとも言われています。
汗かきだと思ってあきらめていた人は、一人で悩まず、受診してみるといいですね。

 

多汗症の原因が交感神経とわかっていることから、何らかの方法で遮断、あるいは切除をすることが基本的な治療方法となります。アルコールを使った交感神経のブロックや、手術による交感神経の切断などが広く行われています。

 

足のうらの多汗症の場合は、手術による切除よりも腰椎の側面にある交感神経をブロックする「腰部交感神経節ブロック」が多く採用されています。

 

また、多汗症は自律神経にも深くかかわっているため、心理療法が有効だという説がありますが、多汗症の場合、心理的に落ち着いた状態でも大量の汗が出るため心理療法では改善されないというのが通説になってきています。

ボトックスについて

欧米では多汗症治療に、ボツリヌス毒素Aを注入する方法が盛んに行われています。皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか、ボトックスというのが商品名です。

 

ボトックス治療はワキガ型の多汗より、精神性多汗症には高い効果を発揮すると言われています。ボツリヌス菌には神経の末端と結合して、分泌されるアセチルコリンの放出を阻害する作用があります。アセチルコリンは交感神経の末端で発汗を促進する物質なので、これを抑えるのにボトックス治療が有効だと言われているのです。

 

多汗症治療は、汗の量を減少させるのではなく、「完全に汗を止める」ことになります。したがって皮膚が乾燥しやすくなります。特に手の多汗症治療の後はかさかさに乾燥してしまうので、ケアが必要となります。

 

また、特定の部位の汗を完全にとめることで、体の他の部分からの発汗が増えることにもなります。
多汗症による日常生活の支障が、治療をすることによって、違った意味の支障にもなりうることを考慮した上で多汗症の治療に臨む必要が出てきます。

多汗症治療の費用

多汗症と診断され治療をすれば、健康保険が適用されます。
しかし、自分の判断で多汗症だと思っても受診したら、単純に汗の量が多い体質だった、ということも少なくありません。

 

ワキの多汗症治療をボツリヌス療法で行う場合、健康保険が適用されても3割負担で約3万円プラス初診料などを支払わなければなりません。これは多汗症と診断され治療を行った場合ですから、保険が適用されないとかなりの高額を自己負担しなければなりません。

 

手掌多汗症の手術においても約10万円の費用がかかります。保険適用されれば
高額医療費の控除を受けることができますが、多汗症と診断されなければ10万円を自己負担しなければなりません。

 

多汗症であるかどうかの判断は難しいので、いきなり治療をするクリニックなどは避けたほうがいいでしょう。まずカウンセリングで多汗症であるかどうかを診てもらいましょう。